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サイレントマニピュレーション

サイレントマニピュレーション(Silent Manipulation)とは、肩関節周囲炎の中でも特に凍結肩(四十肩・五十肩)や肩関節拘縮で可動域が著しく低下した肩に対し、局所麻酔下で関節を動かして癒着をはがす治療法です。
従来は全身麻酔や肩関節鏡を使った手術が必要とされるケースでも、外来の日帰り治療として行える点が大きな特徴とされています。

凍結肩(四十肩・五十肩)とは?

四十肩・五十肩とも呼ばれる凍結肩は、肩関節に炎症が生じて痛みが強くなり、その後関節包(肩を包む袋)が肥厚・硬化してしまうことで、肩の可動域が大きく制限される状態です。
痛みのために肩を動かさなくなると、さらに関節包や周囲組織の癒着が進み、リハビリを行っても年単位で症状が続く場合も報告されています。

• 夜間痛が強く寝返りが打てない
• 日常生活で腕が上げられない、後ろに回せない
• 保存療法(リハビリ・内服薬・注射)を続けても改善が乏しい

上記のようなケースでは、サイレントマニピュレーションが選択肢となる場合があります。

サイレントマニピュレーションのメリット

1. 短期間で可動域が改善しやすい
治療後、早い段階(1週間〜2週間以内)で肩の動きが向上するケースが多く報告されています。
2. 日帰りが可能
一般的な肩関節鏡手術とは異なり、外来で麻酔を行い、その日のうちに帰宅できます。
3. 全身麻酔が不要
ほとんどの場合、**神経ブロック(局所麻酔)**を使用するため、全身麻酔が難しい患者さんにも適用しやすいとされています。
4. 保険適用が受けられる
手術よりも負担が抑えられるだけでなく、サイレントマニピュレーションは保険適用となるため、費用の面でも大きなメリットがあります。

治療の流れ

神経ブロック注射(局所麻酔)

超音波エコーを使い、肩から腕を支配する首の神経の周囲に麻酔薬を注入します。これにより、治療中の痛みを大きく抑えられます。

肩関節の可動域改善

麻酔が効いた状態で、医師が肩関節をゆっくりと全方向に動かし、肥厚・癒着した関節包をはがしていきます。
※痛みを感じにくい状態とはいえ、無理に引きはがすわけではなく、患者さんの反応を確認しながら行います。

終了後の観察

関節操作後に、安静にしていただき大きな副作用がおきていないか確認します。施術後は神経ブロックの影響で数時間ほど腕が動かしづらくなるため、しばらく安静にして経過をみます。

リハビリテーションの開始

サイレントマニピュレーションで広がった可動域を保つため、**術後早期からリハビリ(運動療法)**を行うことがとても重要です。

保険適用と費用

サイレントマニピュレーションは保険診療の適用範囲に含まれているため、自由診療のように高額にならず、多くの方が比較的負担少なく受けられます。

【手技料】 非観血的関節受動術(1590点)+伝達麻酔(170点)  
3割負担 約5280円 2割負担 3520円 1割負担1760円

術後のリハビリの重要性

サイレントマニピュレーション後は、獲得した可動域を維持するためのリハビリが欠かせません。術後早期に動かさないと、再び関節包が癒着してしまう恐れがあります。

• ストレッチや理学療法を定期的に実施
• 通院リハビリだけでなく自宅での自主トレーニングを継続
• 痛みがある場合は担当医に相談し、運動方法を適切に調整

このようなアフターケアをしっかり行うことで、再発リスクの低減と日常生活動作の早期回復が期待できます。

マニピュレーションについてよくある質問【Q&A】

Q1. どれくらいで痛みがなくなる?

A. 個人差はありますが、**早い段階(1〜2週間ほど)**で夜間痛が軽減するケースが多いと報告されています。完全に痛みが取れるまでの期間は肩の状態や年齢、基礎疾患の有無などで変わります。


Q2. 何度も手術が必要になることはある?

A. 1回のサイレントマニピュレーションだけで十分に可動域が得られない場合や、再度癒着が生じた場合などは2回目の施術を検討するケースもあります。ただし、適切なリハビリを継続することで回数を最小限に抑えられるとされています。


Q3. 骨折や脱臼のリスクはある?

A. 施術中は医師が慎重に肩を動かしますが、骨粗しょう症がある方などでは骨折・脱臼リスクが高まる可能性があります。事前に問診や画像検査を行い、適応があるかどうか慎重に判断します。

Q4.首の麻酔後の注意点は?

A.肩関節のマニピュレーションにおいて、首の神経に麻酔をした場合、一般的には 1時間〜半日程度、腕が動かしにくくなります。車やバイク、自転車の運転は控えてください



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